A story set in the Philippines

Eiji Kamiyama

家族も仲間も捨て、ただ己の拳のみを信じて、世界中をまわりながらボクシングを続けてきた男、神山英次。年を経て・・・そのキャリアが今終わろうとしている今。神山は自らを振り返る・・・異国フィリピンの地で、いまだボクシングにしがみついている自分・・・心に広がる荒野・・・「俺は本当に正しかったのか?」

Reunion

そんな神山の元に、長く音信不通であった娘、桃子が訪ねてきたことから、物語の歯車は回り始める。妻の死に、居場所をなくした桃子は、神山を頼り海を越えてきたのだ。長く離れていた二人の距離が簡単に埋まるはずもなかった。異国の地で始まったぎこちない二人の共同生活の中で、神山はさらに自分を見つめ直す。「なぜ、俺は戦ってきたのか?」

Change

どこかに「もう一人の自分」を感じさせる娘との、ぎこちなくも優しさを感じる日々。視野が狭かった神山も、次第に周りを見渡すことができるようになっていく。桃子だけではない。そこには、まわりの人たちの眼差しがあった・・・

Have friends

年も近く、トレーナーとして神山をずっと見てきたシシは、神山とともに戦う準備を見せてくれる。力強く。年齢を超えてわかり合ってきた若いボクサーのジョシュアは、敗戦がきっかけとなり、田舎へ帰っていく。神山はそれを見過ごすことができない。そして、慈愛の目でボクサーたちを見つめているオーナーのタマゴン・・・一人じゃない・・・視野を広げてみれば、自分一人ではない自分がいる。「俺は・・・一人で戦っているわけじゃない」

Age is just a number

ゆっくりと・・・お互いの距離をつかんでいく神山と桃子。ある事件がきっかけで、桃子は、神山に自分の心情の奥底を激しくぶつけてくる・・・あの小さかった娘が、大きく成長し・・・だけど、彼女は自分の居場所を失って泣いている・・・その時、神山は自分の心に燃え盛る炎を知る。自分の戦いは、自分だけのものじゃない。そして、この拳に込めたものは・・・明日を作るはずだ。想いが形を作り始める・・・「Age is just a number(年齢なんて数にすぎない)」・・・偉大なボクサー、ガブリエルとのスパーリングによって、神山の次の試合が決まる。

Dito

「Ditoだ」・・・神山は再びリングに立つ。「俺が居場所になる・・・ここで」・・・神山の最後の戦いのゴングが今、鳴り響く!!

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